第15回講習会印象記

◯ 津田沼中央総合病院  對馬 智生子

 

 今回で3度目の参加となりました。

 日本放射線技師会より日本放射線公衆安全学会を知り、毎回「被ばく」をテーマに行っていただけるので楽しみにしています。

 第15回講習会では、「医療現場で被ばく量を正しく説明するためのポイント」として被ばく量に対する報道や記事から実際の線量測定の方法まで幅広い講義となり大変勉強になりました。

医療被ばくを低減するためには、行為の正当化が成立していることや防護の最適化が正しく行われていることが必要とされるとあります。行為の正当化では、「放射線障害を相殺するのに十分な便益を生むものでなければ採用すべきではない」とされていますが、患者さんの便益に対しての認識は薄く「被ばく」というリスクにのみ注目してしまう理由として、適正な検査が最適な線量で行われているのかという不安からそう思わせてしまっているのではないかと感じることがあります。このことに関しまして諸澄先生の講義文に「指示医に放射線検査を決定する際にその必要性について充分考慮してもらうことである」と記載があり、私もそう感じました。そこで防護の最適化から検査の被ばく量を低減することを行い、以前と同回数の撮影でも低線量・低被ばくを指示医にアピールする、そのことで患者さんに安心して検査を受けていただけるのではないかと思います。

 今後、医療被ばく低減認定取得するためには、線量を把握し最適化するため実測は不可欠なものであることを改めて確認できました。しかし、実際のところ線量計は高価で購入することが難しい施設も多いと思われます。また、以前は比較的安価なOSL線量計を使用し測定可能でしたが現在は行っていないと聞きました。

 当院も医療被ばく低減施設の認定を目指しており、線量測定は現在の課題になっております。そこで、今後のテーマとして「線量測定」に関して暗礁に乗り上げている施設に対しての細かいアドバイスや方法などを講習会で行って頂ければと思っております。

 同じ目的を持った者同士が集まり、話し合える講習会に今後も参加させていただきたいと思います。

 

 

 

◯ 獨協医科大学越谷病院  伊沢 康幸

 

 平成24年7月1日開催された第15回講習会「医療現場で被ばく量を正しく説明するためのポイント」に参加させていただきました。

当院は、平成23年3月に「医療被ばく低減施設認定」を取得し、医療被ばく低減に積極的に取り組んで行こうとしていたさなか、昨年3月に発生した東日本大震災による福島第1原発事故が起きました。それがきっかけとなり、放射線検査に対する不安、被ばくの影響を訴える患者さんからの相談、質問をうける機会が急増しました。さらに「100ミリシーベルトでがんリスク0.5%増」などメディア等で盛んに報道されたことで、「被ばく線量の数値を知りたい」という質問をされる患者さんが多く見られるようになりました。説明にあたっては、まず患者さん自身が何を一番心配されているのかを基本に、放射線検査の正当化、最適化の説明を行い、さらに被ばく線量を伝えたうえで、広島・長崎の原爆被ばく者の疫学データ、確定的影響、確率的影響をふまえて不安の解消に努めていますが、患者さんに被ばく線量を伝えるときに、実効線量(mSv)で説明すべきか、あるいは等価線量、吸収線量(mSv=mGy)で説明すべきかで被ばく線量の数値が大きく違ってきます。また、複数回行っている検査に対し被ばく線量を単純に積算して説明して良いのか、DNAの修復を念頭に置いて、説明すべきか迷います。そのような疑問を常にもっていましたので、良いヒントが得られるのではないかと今回の講習会に参加させていただきました。

各講師の方々それぞれが興味深く、また、わかりやすくお話していただき、当院で感じていた疑問や問題点が少なからず見出すことができたことと思います。最後の相談事例検討会では、討論の時間があまりとれなかったことが残念でしたが、当院、そして私自身にとっても非常に有意義な講習会でありました。

 

 

 

◯ 長野中央病院  和田 卓也

 

 平成24年7月1日(日)に世界貿易センタービルの公益社団法人日本診療放射線技師会講義室にて第15回講習会「医療現場で被ばく量を正しく説明するポイント」を受講しました。

講習会が開催される前に、第10回日本放射線公衆安全学会総会が開催され、事前に会員皆様に送付した議案書に沿って議事審議・採択されました。

講習会の開始時間に合わせて講義室に入ると、机が足りなくなるほどの大勢の受講生で本講習会の必要性を改めて実感しました。そのような想いの熱い会場の中で患者さんからの質問に対しての説明について我々が備えておくべき知識について講義を受けました。

  特別講演では「原発事故における内部被ばくの現状と防護対策」と題し「東京大学アイソトープ総合センター桧垣正吾先生」より講演をいただき、花粉マスクで被ばく予防ができたという興味深い講演を聞きました。

 講習会の最後に1時間半という時間を設けて相談事例検討会があり、日常遭遇するような様々な事例が提示されていました。

しかし、講義時間が長引いてしまい、30分強の時間しかとれませんでした。

日々の業務の中でも良く聞かれる事例などあり、返答事例の一例を聞ける良い機会でしたが、時間が短く残念でした。

また、参加者からの返答事例は、我々診療放射線技師のフィールド内の考えに偏ってしまい、もっと相談者の思いや考えを聞くべきという事も分かって良かったと思いました。今後の相談活動にフィードバックできる実践的内容になったと思います。それゆえに時間が短かったのが残念です。もっと講義時間を長くするか、この講義だけで講習会を開催しても良いのではないかと思いました。

最後に、本講習会にて情報提供をしていただきました諸先生方に心から感謝いたします。

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