第23回講習会 参加者からの印象記

 612日に開催した第23回講習会の参加者より印象記が届きましたので紹介させて頂きます。

 

 

23回講習会に参加して

日本海総合病院 佐藤龍二

 

 平成28612日(日)に第23回講習会「ガイドラインから診断参考レベルへ」に参加しました。日本では昨年、医療被ばく研究情報ネットワーク(Japan Network for Research and Information on Medical Exposure;J-RIME)から診断参考レベル(DRL)が示され、今後どのように現場の業務に反映していくかについて多くの施設で模索が始まっているとのことです。今回の講習会では、日本放射線技師会が継続して行ってきた放射線被ばく低減目標値から現在のDRLまでの経過と、DRLとの比較を業務に反映させている施設の取組みが紹介されました。これからどのように自施設に取り入れていくかを考えさせてくれる企画でした。

 講習会の内容は、各モダリティーの被ばく低減の基礎的な考え方に始まり、診療現場に取り入れる際の留意点、従事者への周知とトレーニング、取組みの結果どのような変化が見られたのか等、実務的な内容を紹介していただきました。自らの施設でいざ始めようというときに大変役に立つ情報でした。一連の講義と質疑応答から感じた事は、診断参考レベル(DRL)に基づいて被曝低減活動を行うには、その概念の理解が不可欠となります。自施設のデータとJ-RIMEが提示した数値の差がどのような意味をもっているのかを見極める目を持つことが必須と思われます。

 今回の講習会では被ばく低減における診療放射線技師の役割と必要性を改めて理解し、具体的な手法について学ぶことができました。貴重なデータや被曝低減活動を紹介していただいた講師の先生方、関係者の皆様に感謝申し上げます。

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