緊急講演会

平成23年7月3日(日)、本年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第1原子力発電所事故への対応を中心とした内容で緊急講演会が日本放射線技師会講義室で開催されました。

 

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本年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第1原子力発電所事故の現地対応やマスメディアへの日本放射線技師会としての対応、そして現地からの状況報告、被災地への医療支援またサーベイランス支援活動報告といった内容にて講演されました。

 

日本放射線公衆安全学会 緊急講演会 「福島第一原発事故と放射線技師の役割」に参加して

筑波大学附属病院 横田 浩

 

 

 今回の東日本大震災による甚大な被害を見て、ことに大震災後の福島第一原発の事故を目の当たりにして、放射線の専門家であるすべての診療放射線技師が「自分の能力を役立てたい」と考えたのではないでしょうか。

 

 茨城県は、1999年に東海村の臨界事故を経験しています。われわれ茨城県放射線技師会は当事故以来、放射線管理士部会を中心に有事への対応を常日ごろから構築していました。本来であれば、隣県での事故に、誰よりも積極的に災害活動に参加すべきところでした。ところが現実には、当県の大半が今回の被災地でもあり、自分自身も勤務する施設の被災復旧に追われてしまいました。救援活動も、茨城県からの要請を受けて、福島からの避難者に対する被ばくサーベイを行うに留まってしまいましたので、今回の緊急講演会は非常に興味深い内容でありました。

 

 日本放射線技師会は、福島第一原発事故への対応として全国の会員からボランティアを募り、サーベイヤーを現地に派遣し、災害救援活動を行いました。この様子はテレビでも放送されましたし、また、本学会の諸澄会長と渡辺副会長は、原発事故関連のテレビ番組に出演され、放射線についてもわかりやすい解説をされておりました。緊急講演会では、実際にサーベイを行った経験談、放射線相談への対応なども報告されましたので、具体的な活動状況がわかり、大変参考になりました。

 

 中澤会長の講演により、原子力委員会、ならびに厚生労働省からの協力要請への対応や、マスメディアへの緊急出演依頼時の対応などについて知ることができました。また、マスメディアへの緊急出演を依頼された医療被ばく安全管理委員会の諸澄委員長の講演では、原発事故による放射線被曝と医療被曝線量の対比の問題、低線量被曝による身体影響については専門家でも意見が分かれるところです。このような観点での放射線によるリスク説明の難しさなどを知りました。

 

 討論では、日ごろの準備や被ばく相談に関して意見の交換がありました。ここでは、スクリーニングは単なる測定だけではなく、結果の説明が重要だと感じました。また、汚染測定ができて、被災者の不安を和らげることのできる対応がサーベイヤーに求められるのだと痛感しました。

 

この稿を書いている最中に、福島県放射線技師会鈴木会長の急逝の知らせが入りました。原発事故による現地での対応で心労が重なったものとも推測され、おかけする言葉もありません。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。合掌

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