平成24年度学術大会開催
○平成24年度 学術大会報告
平成24年9月29日に愛知県の名古屋国際会議場において、第10回 日本放射線公衆安全学会学術大会が開催されました。個人会員36名、法人会員4法人5名、非会員47名、合計88名の参加者があり、会場は立ち見の参加者が出るほど盛況でした。
今大会は、当学会が創立10周年を迎える節目の年となる学術大会であることから、諸澄学会長による「日本放射線公衆安全学会10年の航跡を振り返る」と題し、創立から現在までの学会の歩みと今後の展望についての講演がありました。
現在、日本診療放射線技師会が行っている医療被ばく低減施設認定事業の基となる「医療被ばく低減施設認定システムの策定」研究や、2000年10月に提示された患者さんのための医療被ばくガイドライン改訂のための「医療被ばくガイドラインの改訂」研究など、今までに報告した研究課題や書籍の出版・講習会の開催など、会員と共に歩んだ功績の紹介がありました。
また、医療被ばく線量記録はどうあるべきかのシンポジウムでは、日本診療放射線技師会が世界に先駆けて行っているレントゲン手帳の運用現況と課題点について運用施設や運用準備施設からの現状報告があり、指定発言として(社)日本画像医療システム工業会 伊藤友洋 氏より医療被ばく線量記録の国際動向と日本の現状と課題について講演があり総合討論が行われました。総合討論ではレントゲン手帳の是非から運用にかかわる詳細まで、時間いっぱい活発な討議が行われ参加者の意識の高さが伺われました。レントゲン手帳の運用如何にかかわらず医療被ばく線量の把握は我々診療放射線技師の責務であり、システム全体を通して真摯に取り組む必要があると強く感じるシンポジウムとなりました。
○日本放射線公衆安全学会学術大会プログラム
日時:9月29日(土)13:10~15:10
場所:第28回日本診療放射線技師学術大会 第3会場(1号館3階(133+134))
プログラム
1.JRPS学会長講演
JRPS創立10周年を迎えるに当たり
JRPS学会長 諸澄 邦彦
2.医療被ばくの線量記録はどうあるべきか
1) レントゲン手帳運用の現況
公益社団法人日本診療放射線技師会
医療被ばく安全管理委員会 委員長 藤原 理吉
2) レントゲン手帳運用施設からの現状報告
横浜労災病院 佐藤 努
3) レントゲン手帳の配布に向けた課題
上尾中央総合病院 佐々木 健
4) 指定発言 CTにみる医療被ばく線量記録の国際動向
(社)日本画像医療システム工業会 伊藤 友洋
5) 総合討論 佐藤 寛之 渡邊 浩