第16回講習会印象記 No.2
講習会に参加しての印象
脳血管研究所附属美原記念病院 安居 剛
今回、日本放射線公衆安全学会第16回講習会に参加させていただきました。今回の講習会は「医療被ばく低減施設認定の受審基準のポイント」ということで、当院も施設認定を受けようと考えていたところだったので丁度良いタイミングでした。当院は施設認定に対してはまだ受審しようと決めたばかりでどう準備したら良いのか、どのような計画で進めていけば良いのかなど、なかなか先が見えていませんでした。今回参加したことで、当院で出来ていること、これからやらなくてはいけないことが明確になり大変有意義な講習会だったと思います。
講習会全体を通して何人かの講師の方がおっしゃっていて印象に残ったのが、「組織のモチベーションを上げること、保つこと」でした。取得に向けて一丸となって取り組まないとなかなか前に進まないし、逆に協力して高い意識で取り組めばそんなに難しいことではないとの事でした。確かに取り組むべきこと理解していてもやる気が起きなければ長続きしません、また本当の意味での医療被ばく低減にも繋がらないのではないかと思います。本講習会の受講を機に改めて「しっかりやっていかなければ!」と自分に言い聞かせると同時に放射線科内のモチベーションをどのようにして上げて行こうかと悩まされる一面でした。
講習会の具体的な内容に関しましては各分野ともわかりやすく、特にモダリティごとの線量測定や管理、組織・臓器線量の把握に関しては詳しい所まで聞く事が出来て非常に参考になりました。スライドもテキストとして、更に講師の先生方自身の施設データなども参考資料としていただけたので今後の役に立つと思います。講義ごとに質問を受け付けていたのですが、それとは別に昼休みの時間を使っての個別相談コーナーもあり詳しく相談することが出来ていくつか考えていたことを解決することが出来て良い講習会だったと思います。
今後、線量測定、組織・臓器線量の把握、他部署への啓蒙活動などやるべき事が数多くありますが、今回の講習会で得たことを参考に施設認定取得に向けて一歩一歩前に進んで行けたらと思います。