第18回講習会 参加者からの印象記

 3月2日に開催された第18回講習会の参加者から印象記が届きましたので紹介します。

 

 

              第18回講習会「医療被ばく相談実践へのアプローチ」に参加して

 

                                                    伊藤外科内科医院   外間 希

 

 これまで「被ばく相談」とまではいかないものの、日常の業務で「放射線、大丈夫ですか」質問されることが度々ありました。その際「大丈夫ですよ」と答えるもののこれでよかったのかと不安が残ることも多く、今後の参考になればと思い第18回講習会「医療被ばく相談実践へのアプローチ」に参加しました。

まず講義では被ばく相談に必要な知識や患者側のニーズを学びました。このことか、現在、自分自身が行っている対応をさらに発展させて自分の言葉でわかりやすく説明できるようになる事が相談者の納得感を高めることに繋がると思いました。

グループワークでは相談者、診療放射線技師、第三者とそれぞれの立場を体験しました。相談者の立場になると診療放射線技師にしっかり話を聞いて欲しい、共感して欲しいという気持ちになりました。しかし診療放射線技師の立場になると、焦って次に話す事ばかりを考えてしまい、相手の言葉や気持ちを受け入れて共感することができませんでした。効果的な相談を行うためには我々、診療放射線技師側が余裕を持って対応し、相談者の気持ちに寄り添うことが不可欠だと実感しました。

 講義を受け、グループワークを体験することで、被ばく相談に対する漠然とした不安がなくなり、「わかりやすさ」「受容・共感の態度を示す」など具体的なポイントが見えてきました。それらを被ばく相談だけでなく日常の業務の中でも活かしてより安心な検査に繋げていきたいと思います。

 

 

 

                          第18回講習会に参加して

 

                                                    公立昭和病院   篠田 浩

 

  福島第一原子力発電所の事故直後は放射線科でも検査に関する質問・相談が急増するのではないかと思っていましたが正直それほどでもなく、ずいぶん前から落ち着きを取り戻している感じがします。しかし、いくつか関わりを持った質問や相談に個人的にはベストを尽くしたつもりではありますが今一つ納得出来ず、ひたすら安全と安心を前面に出して説得を行い、または教育をしているような感じでした。今回の講習会で一番興味をもって参加した内容は、実際の相談をロールプレイ方式で行うグループワークによる実践演習でした。正直、これがなかなか上手くいかず相談者の表面的な質問に振り回され、質問内容に隠された本音の不安要因を聞き出せなかったりと散々でした。

また、相槌・繰り返し・言い換え・沈黙といった積極的な傾聴による受容や共感の重要性、様々な質問の工夫など被ばくの相談対応には沢山の知識や技術が必要であることが解りました。正確な数値を明示するだけでなく、満足度の高い相談対応が出来ることを目標に、今回の講習会で学んだ事を参考とし更なる研鑽を積んでいこうと思いました。  

  次回もまた機会がありましたら是非参加したと思います。貴重な講習会を企画運営して頂きありがとうございました。

 

 

   

 

   

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