諸澄邦彦学会長による特別講演(第6回放射線管理士セミナー)

 11月1日(土)山梨県診療放射線技師会放射線管理士部会と神奈川県放射線管理士部会の共催企画である第6回放射線管理士セミナーを山梨県甲府市の県立中央病院にて41名の参加で開催しました。このセミナーは毎年1回、活発な取り組みをしている神奈川県放射線管理士部会が各地を訪れ共催企画を行っているものです。今回のテーマは「原子力災害における診療放射線技師の役割」~診療放射線技師・放射線管理士としての取り組み~と題し、神奈川県・山梨県における放射線管理士部会の動向や、原子力災害への構えについての演題発表、本会諸澄邦彦学会長をお招きしての特別講演、そして表面汚染検査を想定しサーベイメーターを用いてのセグメント法の実習と濃厚な内容のセミナーとなりました。

 特別講演では諸澄学会長より「福島原発事故から惹起された放射線被ばく線量の考え方」と題し、医療被曝・職業被曝・そして原発事故以降急増している公衆被曝についての線量の考え方や、私たち診療放射線技師としての責務についてご講演をいただきました。

 実習企画では、横須賀三浦放射線技師会 原子力災害特別派遣(NAS)チームにて考案・実践されている表面汚染の検査法である「セグメント法」によりサーベイメーターと模擬線源を使用して、市民役・検査者役に分かれて、汚染部位を特定する技術を学び、受講者一人ひとりが楽しい中にも真剣な表情で体験を行いました。

 最後の意見交換では当該部会のことだけではなく、放射線管理士としての全国組織である日本診療放射線技師会放射線管理士分科会の動向や、当セミナーがひとつのモデルケースとなった点、そして何より私たち診療放射線技師が現在起こっている公衆被曝という問題にどのように対応を進めていくべきであるか時間いっぱいまで討論されました。

 

   

 

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